F650GS
2003年3月納車。2001年式、納車時走行距離約12000km。2003年9月売却、売却時走行距離約18000km。
・鷹揚なエンジン
必要にして十分のパワー。レスポンスは割とダル(特に回転の落ち方向)ですが、そのせいか長距離でも疲れません。ビッグボアのシングルエンジンにしては異様なまでに少ない振動も特筆もの。
・相変わらずのヒラヒラハンドリング
これがフラットツインなら「クランクのジャイロ効果が…」とか薀蓄をたれるところですが(笑)、なかなかどうしてコンベンショナルな駆動系レイアウトのF-GSも負けてません。
・この手のモデルにしては強力なブレーキ
効き自体よりもコントロール性の高さが長所でしょうな。ま、次項のABS同様、あまり過信すると痛い目に遭いますが…。
・ABS装備
いざというときなかなかに心強い存在です。ちと面倒ですがOFFにして走行することも可能。ブレーキラインが長い割にタッチもそんなに悪くありません。
・タンデムランが楽
R100GS以上に楽だとは想像していませんでした。相変わらず後ろに乗せる人がいないという唯一かつ最大の問題は残されたままなのですが…。:-)
続く…
・低すぎるシート高
シート高、780mm。女の子にはいいんだろうけど…。多分、身長170cm以上あるライダー(私は178cm)には低すぎです。そのうち純正で用意されているハイシートに交換したいですね。
→交換しました。結果は予想通り、快適快適。
・神経過敏過ぎるABS特性
いざというときに非常に頼りになるABSですが、少々作動領域がでしゃばりすぎのきらいがあります。個人的にはロックしたら初めてリリースするくらいのセッティングで構わないのですが…。
・足回りのダンピング不足
ソロで荷物も適度、ワインディングは流して景色を楽しむ、という程度ならロングツーリングで非常に好ましい特性を見せる足回りですが、タンデム+荷物満載、峠もそれなりに、なんていう使い方をすると調整機構で締め上げた状態でも明らかにダンピングが不足。すぐにステップが接地してしまいます。次項で述べるタイヤとの兼ね合いもあるのでしょうが、これは日本仕様だからなのかな?
・選べないタイヤ
私のGSは納車段階でOEMのブリヂストン製タイヤが装着されていましたが、車体重量の割にタイヤ剛性が不足している印象が否めず、あまり相性がいいとは言えません。かといって剛性感で定評のある(というか私が個人的に信頼している)メッツラー、ピレリあたりに換えようと思ってもフロントの100/90-19というサイズはあまり一般的なサイズではないのでハタと困ることになります。Enduro3がこのサイズで登場しないかなあ…。
・整備性の悪さ
オイル交換、バッテリーチェック、エアーエレメント交換程度の整備でもダミータンクを外さなければ手の入らない極悪の整備性。しかも、どこもかしこもトルクスボルト。まあ、これはメーカーの「ユーザーは弄らずに黙ってディーラー持っていけ!」というメッセージの表れなのでしょうけどね。
・そこはかとなく漂う安っぽさ
まあ、これは仕方ないかな…。
続く…
・パニアケースとトップケース
純正パニアケース(SHADのOEM、伸縮式で容量可変)とGIVIトップケース(E360、箱自体は貰いもの)を共に装備。普段はトップケースのみで運用、ちょっと荷物の多いときは左右パニアを畳んだ状態で装着、ロングで荷物の多いときはそれをさらに拡幅、とフレキシブルな運用が可能。お値段が少々高い(パニアケースはブラケットやケース、キーセット諸々で約10万円、トップケースもブラケットとケースで約5万程度)のが玉にキズ。
・純正ハイシート(実はDakar用純正)
上の欄でもちょっと触れてますが、F650GSにはモデルによってメーカー出荷時に装着されるシートが違います。F650GSにはDakarに装着されるシートより40mmほど低いローシートが装着されて出荷されるのですが、ちょいと低すぎたのでDakarのものに換えてみました(交換に応じてくださったDakar乗りのFさん、ありがとうございます)。モノ自体は完全に互換性があるのでポン付けでOK。結果、上半身に余裕が出て(本来はこのポジションで設計されているのでしょう)非常に乗りやすいポジションになりました。個人的には強力にオススメのモディファイですね。
続く…
注意…ブレーキは重要保安部品です。この記事を参考にして起こったことに対しては私は一切関知しませんのであらかじめご承知おき下さいませ。
写真を撮らなかったので文章で。今回使用したのはベスラ製シンタード。型番は旧F650系と一緒。
・チェーンケース一体のマッドフラップを取り外す。
・パッドピンのベータピンを取り外す。
・パッドピンをハンマーと適当なシャフトで叩き出す。勢い余ってふっ飛ばしてなくさないように注意。
・アクスルシャフトを抜いて、リアホイールを外す(ちゃんとピストン清掃するならこの方が絶対早い)。
・パッドを外して、ピストン周りを清掃。
・新品パッドを組み付ける。私はグリスは塗りません。
・あとは分解の逆で組み立てる。締め忘れ注意。
所要時間1時間弱。試走してABSのチェックをして終了。